2年前に胡蝶蘭を

2年前のことです。

 

私の祖父の米寿のお祝いに、孫全員で何か贈り物をすることになりました。

 

祖父はマンションに一人暮らしをしているのですが、物は何でもそろっていて、洋服、小物などもたくさん持っています。

 

部屋もすっきりと整えてきちんとしているので、不要なものを贈って邪魔になるような事があってはいけないと思いました。

 

年齢も高齢なので、ずっと残るものは処理に困ります。

 

デパートで困り果てていたとき、花屋のコーナーに飾ってあった胡蝶蘭が目に留まりました。

 

胡蝶蘭を贈ることも、もらうことも、めったにあることではありません。美しく整えられた祖父の部屋に華やかな胡蝶蘭はぴったり合うように思えました。

 

胡蝶蘭を購入することは初めての体験だったので、どのようなものを選んでよいかよくわかりませんでした。胡蝶蘭にも色々な種類、色、大きさがあります。

 

店員さんに予算が2万円ということを伝え、何個か鉢を見繕ってもらいました。

 

その中で最も華やかで、紫の大輪の花が鈴なりに垂れているものを選びました。

 

祖父の自宅に胡蝶蘭を届けると、祖父は最初びっくりしましたが、とてもよろこんでくれました。祖父の部屋は観葉植物がたくさんあるのですが、胡蝶蘭の薄紫色はその中でとても映えて美しかったです。胡蝶蘭というものはその存在だけで部屋を豪華に明るくします。

 

祖父はその後、楽しそうに毎日花の世話をし、随分と長い間花との生活を楽しんでいました。

 

病院などで友人に会った際にも「孫に米寿のお祝いで胡蝶蘭をプレゼントしてもらったんだよ。」と自慢をしていたそうです。

 

男性でも花を贈られて喜ぶものかと少し不安でしたが、やはり花の中でも胡蝶蘭は特別な存在なのです。

 

胡蝶蘭を贈るということは、「あなたのことをとても大切な存在だと思っています」というメッセージになるのだと思いました。